倉木麻衣「Diamond Wave」「Season of love」レビュー

今回は倉木麻衣さんのシングル「Diamond Wave」と「Season of love」のレビューを書いてます。なお、このBlogの前々からの読者の方は大体予想がつくと思いますが、今回もその例に漏れず辛口なので、読まれる方はそれに留意してくださいませ。

「Diamond Wave」
doaの徳永さんが作曲・編曲を担当したアップテンポソング。彼らしいメロディーラインはあるものの、「Stand Up」や「feel fine!」といった同パターンの曲は既に何曲も存在しています。その上、それらの曲と比べても新たな面が打ち出せたとは言えず、二番煎じに終わっているのがマイナス面だと感じられました。

その上、アレンジも打ち込み音が妙に軽く、歌唱も表面的なもので歌っている感が否めません。歌詞の英語の使い方も大学在学中の曲と比べると稚拙という印象を抱きました。

「SAFEST PLACE」
バラードナンバー。少々大仰な感もあるものの、池田さんの抑えたアレンジはメロディーや彼女の歌唱を壊すことなく、逆にその世界観を出していてさすがの一言です。

しかしながら、メロディーが特に盛り上がりなく平坦なため、逆にただ右から左へと流れてしまい引っかかる部分がないのが致命的な問題です。歌詞も毎度おなじみのパターンで、王道というよりはいい加減飽きてしまいました。

「Season of love」
タイトルどおり、季節と愛をテーマにしたと思われるミディアムテンポ曲。“と思われる”としたのはその単語を歌詞の中で使っているものの、そのテーマから何が言いたいのかは判然としなかったからです。

“季節はめぐりゆくけれどこれからも君と一緒にいる”と解釈するには最後の「君を 解き放つ」という部分が引っかかりますし、“季節がめぐりゆくように愛も変わり君と別れる”と解釈するには、主人公と相手との別離を感じさせるエピソードがないのでそう断定するには根拠が薄いです。“好きだからこそあなたを解き放って別れる”と解釈するには途中の「今君の横で手を差し伸べ」という部分は必要なくなります。

思うに、この曲の場合、“君”という存在を出してしまったことで却ってテーマが定まらなくなってしまったのではないでしょうか。無理にラブソングとかけて愛を説くことをしない方が、この曲のテーマは上手くできたのではないのかなと思ってしまいました。

曲の面に関して言えば、メロディーはなかなか悪くないものの、アレンジで声にエフェクトをかけたり工夫を凝らしているのが、シンプルなメロディーに対するとやりすぎ感が否めませんでした。もっと倉木さんのそのままの魅力を出した方が上手くいったのではないでしょうか。

今回レビューした曲全体としては、4thアルバム以降顕著なJ-POP・歌謡曲化が進んでいる倉木さんですが、その例に漏れず軽いポップスソングとなっています。それはある種の人には受け入れられるものではあると思うものの、以前のように洋楽ポップス的な中に彼女のよさを見出していた人にとってはこの路線は正反対です。J-POP的な楽曲で売り出していくには、彼女の細い声質はあまり合っておらず、他にもよい歌手がひしめいている点からしてもこの路線は活路がないのでしょうか。

それから、歌詞の面に関しても、セルフプロデュースを始めてから歌詞に添削を入れる人がいなくなったのか、以前と同じように簡易な言葉を使ってはいるものの、全体としてまとまりがないために、いまひとつ何が言いたいのかが伝わらなくなっています。これは自作歌詞を売り物にしている倉木さんにとっては深刻な問題ではないかと個人的に思うのですけど・・。

今の倉木さんに彼女ならではの魅力を見出せない私としては、今回の曲に関してもいまひとつ納得がいかない出来でした。

comments

ume.k | 2007/04/28 11:44 AM
うん、うんとうなずいてしまう自分がいる(>_<)
| 2007/04/28 06:43 PM
>ume.kさん
えぇっ、ファンであるumeさんがっ!?
びっくりです~。

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