school food punishment「SCHOOL FOOD IS GOOD FOOD」レビュー
「close,down,back to」
原始の予感をさせるベースから、キーボード、パーカッションと、だんだんと楽器が入ってくるイントロにschool food punishmentの世界観であるエレクトロニカ、プログレの要素が詰まっています。何かに近づいているようなのに、また戻って行ってしまう。最後の叫ぶように歌うようなスキャットは狂気のようにも感じて、凄みがあります。
「pool」
比較的ポップなアップテンポ曲。ボーカル、ギター、キーボード、ベース、パーカッションだけなのに、一音一音がこの曲に全て必要なのがわかります。それでいて、重さを感じることもなく、あくまでも「歌」を聴かせるアレンジなのはさすが。キーボードの効果音が適度に入ることで、「pool」という水の入った空間に入っていき、泳ぐ様を表現しており、見事ですね。
「set flow,fine」
独特のリズムから始まるミディアムテンポ曲。イントロは、全部の楽器が独特にからむことで表現されているのですが、ライブで聴いた時に、メンバーのあうんの呼吸で見事に再現されていて凄かったです。散文詩のような歌詞も、メロディーに乗ることで独特の世界観を与えていて凄いですね。
「snap」
ミディアムテンポ曲。一見冷めたような歌詞ですけど、きちんと人の感情が表現されているので、温かさも同時に感じます。歌詞の世界観の中を切り取るから「snap」という題名がついたのかもしれません。
「浮かび上がる」
だんだんと明るくなっていくようなミディアムテンポ曲。キーボード、ベース、ギター、歌、全ての音遣いが見事ですね。「浮かび上がる」ということは、その前は沈んでいたということ。沈んでいたからこそ、
負の感情と相対し帰り、戻っていくのでしょう。
今居場所へ
遠く箱の中
アルバムの最後を飾る長尺なスローテンポ曲。つぶやくように静かに歌う姿は、リスナーである私達への問いかけのようにも聴こえます。戻ること、後退することは、また新たな地点へとたどり着くための儀式にも感じてしまうのです。
全体的には、複雑なコード進行のメロディー。様々な感情、感覚を詰めて歌った歌詞。バンドの音が乗ることで、自由に想像を膨らまし、それでいてアルバムの「核」を感じるようで、見つけられない、不思議な世界観が広がっています。どこか浮遊感があり、一見冷たいようにも感じられるのですけど、なぜか聴いた後には不思議と爽快感が広がっています。
6曲くらいのミニアルバムですけど、彼らの世界観が全て詰まっていて見事です。ポストロック、エレクトロニカ、プログレが好きな人ならぜひ聴いて欲しいですね。


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